寄生虫予防
フィラリア症
蚊が媒介するフィラリア(犬糸状虫)という寄生虫が肺動脈や心臓に寄生して起こる病気です。蚊の吸血で感染し、犬以外にも猫、フェレットにも感染します。
症状は血液の循環障害や血管炎、肺炎に関連し、運動不耐性(運動を嫌がる、疲れやすい)、咳、呼吸困難、腹水貯留などが見られ、重篤になると死亡します。診断は血液検査で行います。
治療はフィラリア成虫駆虫に加え病態に対する内科療法、また成虫寄生数が多く、それにより生命に危険が及んでいる場合には外科的処置が必要になります。そのことからフィラリア症に対しては予防が何より重要になります。
ノミ・ダニ
これらは外部寄生虫であり、動物に皮膚病、吸血による貧血、赤血球内寄生虫の媒介など多くの問題を引き起こします。散歩をする動物には必ず、予防をしましょう。
また人が靴底などから卵を家に持ち込み、増殖することもありますので、100パーセント室内で生活させている場合でも予防を心がけてください。
また室内は暖かいので、冬でも外部寄生虫の予防を行うことをお勧めします。
線虫、条虫、原虫類
おもに消化管内寄生虫として問題になります。
下痢、嘔吐の原因になり、脱水、食欲低下も引き起こし、重篤になれば死亡することもあります。
症状が見られなくても、また便検査で内部寄生虫や虫卵の検出がない場合でも、定期的な駆虫処置は必要です。